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2013年9月 1日 (日)

今昔物語/怪力の坊さんの話(その3)

怪力の坊さん3回目です。

僧都をふりおとそうと、男はらんぼうに僧都を
ゆすりながら、すごみました。
「やい坊主、わしは、おまえの着物がほしいのじゃ。
ささっとおりて、着物をぬいで、裸になれ」
僧都は平気です。
「やなこった」
おぶられたまま、足でぐい~と男をしめつけました。
「いててて」すごい力です。男は悲鳴をあげました。
痛みで骨がおれそうです。
「わしは、宴の松原で、月見がしたい。連れて行ってくれるか」
僧都はそういって、またまた男をしめつけます。
「いててて」痛みで目玉がとびだしそうです。
「お連れします」
Bouzu4
宴の松原へつくと僧都は月を眺めながら、のんびり歌を
くちずさみました。
男は重いやら、情けないやらで泣きそうです。
「こんどは、右近の馬場に行ってみたいね」
「かんべんしてください」と男がいうと、
僧都はまた足でぐいっと男をしめつけました。
男は悲鳴をあげて、「お連れします」
ふらふらしながら、右近の馬場へつくと、
僧都はまた、のんびり歌をくちずさみ。。
「こんどは、辻の馬場じゃ」
辻の馬場につけば。。。。「次は西宮じゃ」
西宮につけば。。。
京の都を東西南北 男はどのくらい歩かせされたのでしょう。
ようやく、僧都の寺に着いたときは
もう夜があけていました。
Bouzu5
僧都は一枚着物をぬぐと、「ごくろうさん」といって、
男にやりました。
「やれやれ、一晩中おぶられているのも疲れるわい」
なんとも力の強いお坊さんがいたものです。
(おわり)

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