« 2009年9月 | トップページ | 2009年11月 »

2009年10月

2009年10月29日 (木)

「浮世絵でつむぐ江戸物語」後日談

10月16日(金)文京シビックセンターでの
朗読会「浮世絵でつむぐ江戸物語」が、済んで
はや2週間ちかく立ちました。
いらしてくださった方、助けていただいた方に お礼詣りで
ぱたぱたとすごしておりました。
Photo
Photo_2

当日のお写真もいただけたので、掲載いたしますね。
Photo_3
お気に入りの着物で おめかししました(笑)
Photo_4
金の星社会長 斉藤氏と15年ぶりぐらいに再会。
よくぞ、いらしてくださいました。
Photo_5
学研退職後悠々自適の中山氏(右)と装丁家吉田氏(左)と。
こちらも、10年ぶりくらいの再会。ほんと、あのころ、鍛えられたわ。
2
編集プロダクション「ウィル」社長片岡氏と。
近頃、呑んでないわ(笑)
Photo_6
本を買ってくださった方には、サイン。

他、親しい仕事先の皆様、小学校時代から、大学時代までの
友人たちと。。。なんだか同窓会のようでした。
このブログを読んでくださっている方々も、いらしてくださった。
ほんと、人の情けが 身にしみた今回でした。
そのぶん、もっとがんばらねば、と気をひきしめています。

こんな、華やかな舞台に、ちょこっと私も あがらしてもらいました。
主催のVoiceKの飯島晶子さんに感謝。
Photo_7

次の構想は、今はまだ ぼんやりした輪郭です。
描いてみたいものは たくさんあるのですけど、
限られた時間とお金のなかで 発表する機会を つくっていくのは
ほんとうに むずかしい。
でも、「こころざし」をもって、ほふく前進でも(笑)
前へすすんでいきたいです。
どうぞ、みなさま 見守っていてくださいませ。
Photo_9 Phスタジオ社長近藤氏からのお花

| | コメント (12) | トラックバック (0)

2009年10月26日 (月)

徳島の伝説「たのきゅうさん」最終話

こうして うわばみと 別れた たのきゅうさん。
ふるさとめざして、山道を とっとこ かけおります。
家に とびこめば なんと おっかさんは ぴんぴん しています。
どうやら 息子に会いたくての うそだったようです。
ならば、安心。
さっそく 村人たちに うわばみの 弱みを 伝えます。
うわばみに 困っていた村人たちは 大喜び。
みんなで 勇んで たばこを ふかして 山に のぼります。
おもいっきり、けむりを はいて、ぷかあぁ ぷかあぁ。
山が 白く けむります。ぷかあぁ ぷかあぁ。
こうなれば、うわばみは たまりません。
けむりに まかれて すっかり 弱ってしまいました。
「おのれ、たぬきめ。よくも うらぎったな!ゆるさん!」
Tanokyu7
一方 こちらは たのきゅうさん。
のんびり 家で 寝転がっています。
おっかさんが 言います。
「おまえも うわばみ退治に 行かなくてよかったのかい?」
「なぁに、心配ない。
それより、これからは うんと 親孝行してやるよ」
と、そのとき。。よたよた、よたよた
ひとまわり小さくなった うわばみが 山を おりてきました。
そして たのきゅうさんの 家に たどりつくと
かっと 口を ひらきました。
「これでも 食らえ!せいぜい 苦しめ!」
小判が、あとからあとから はきだされ
家の中は あっというまに きんきらきんの小判の山 。
小判にうもれながら
「きゃあああ、苦しい!」
たのきゅうさんの 一世一代の名演技!
Tanokyu8
こうして たのきゅうさんと おっかさんは いつまでも
幸せに くらしましたとさ。

えっ?うわばみは どうしたかって?
たぶん あれから、からだを こわして
すっかり 小さくなって ふつうの へびさんに
なったんじゃろうなぁ。気の毒な話じゃ。
(おしまい)
Tanokyu9
 

| | コメント (11) | トラックバック (0)

2009年10月24日 (土)

徳島の伝説「たのきゅうさん」その3

大男は、ぶるっとからだを ふるわせます。
すると、しゅるるると からだが 伸びました。
「きゃあああ」
たのきゅうさんは 木に すがりつきます。
ああ、やっぱり。大男は うわばみに姿を 変えていました。
「どうじゃ、たぬき。わしも なかなかのものじゃろうて」
うわばみは 得意そうに ぐるぐると とぐろを
まいてみせました。
Tanokyu4
「へぇ、おそれいりました」
たのきゅうさんは どきどきする 気持ちを
落ち着かせようと、たばこをとりだし いっぷく。
そして おもいっきり けむりを はきだしました。
そのときです。
「きゃあああ」
またしても 悲鳴。でも あげたのは、うわばみです。
しゅるるると からだが 半分くらいに ちぢまって
木に まきついています。
「やめてくれぇ。わしは たばこの けむりが 大嫌いなんじゃ」
なんとまぁ、情けないほど、しおれているでは ありませんか。
そのうえ、「このことは、ぜひにも 秘密にしてくれな」と、頼みます。
Tanokyu5
たのきゅうさんは ひょんなことから うわばみの 弱みを知って
にやりと しました。
よい考えが うかんだのです。
たのきゅうさんは うわばみに すりよります。
「ねぇ うわばみの旦那。ここで あんたの秘密を 知ったからには、
こちらの ひみつも お教えしましょう。
そうでないと、あっしの気持ちが すまないのですよ」
たのきゅうさんの言葉に うわばみは 涙を うかべます。
「そいつは ありがたい。これも 何かの縁だ。
おたがい 秘密を 打ち明けあって 義兄弟の 
契りと しようじゃないか」
たのきゅうさんは、こくりと うなづくと、小さな声で 言いました。
「あっしはね、小判が大嫌い。
あのぴかぴかを見ると、まぁ、苦しくって 息が 絶えそうになるんです。
でも、これは ぜひにも 秘密にしてくださいよ」
Tanokyu6
(つづく)

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2009年10月22日 (木)

徳島の伝説「たのきゅうさん」その2

でも、おっかさんが心配です。こわがっているわけには いきません。
たのきゅうさんは とっとこ 山道を 走ります。
あたりは いよいよ 暗くなってきました。
と、突然、丸太のような腕に、がしっと 襟足をつかまれ
たのきゅうさんのからだは 宙に浮いて ぶらんぶらん。
あああ。。目の前には どす黒い顔の大男。
口を ほらあなみたいに あけています。
「どうぞ、食べないで~!」
たのきゅうさんは、必死で 頼みます。
すると、大男は「ふん」と鼻毛をゆらしました。
「かわいそうだから、さいごに 名前くらい聞いてやろう」
「た、、た、、たのきゅうです」
それを聞くと、大男はびっくりした様子で
たのきゅうさんを じろじろと眺めまわしました。
「なに。。。たぬき だと。」
どうやら、「たのきゅう」と「たぬき」と聞き違えたようです。
「うまく化けたものじゃ。人間そっくりだ」
そして、大きくうなづくと、
「いやいや、感心じゃ。たぬきは化けるのが うまいと聞いていたが
おまえの技は たいしたものだ。なぁ、もっと ちがものにも
化けてみせてくれないか」
「へぇ。。。」たのきゅうさんは ふるえています。
「安心しろ。わしは たぬきは食わん。息が くさく なるからな」
Tanokyu2
さあ、ここで 大男の機嫌を そんじたら たいへんです。
たのきゅうさんは「まぁ、まぁ、それでは。。。」などと、言いながら
あとずさりして、大きな木のうしろに隠れました。
そして おおいそぎで 芝居道具の 着物やかつらを 取り出して
あっという間に おさむらいに 化けてやりました。
木の前に、ひょいと とびだして、
「それがし、たのきゅうざえもんと申す。いざ!」と、刀をぬいてみせると
大男は「そんな強そうなものは いやじゃ」と、顔をしかめます。
仕方がないので「では。。」と。ふたたび 木のうしろに
隠れると こんどは ご隠居さんに 化けてやりました。
「はいはい よいお日和ですな」と よちよち歩いてみせますと、
大男は「なんだか、色気がないな」と、顔をしかめます。
仕方がないので「では。。」と 。みたび 木のうしろに
隠れると、こんどは お姫様に 化けてやりました。
袖で 顔を 半分 かくして 声は ほのかに
「恥ずかしゅうございます」と しなをつくってみせました。
すると、大男は「やぁ、たぬき うまいもんじゃ!みごと!」
大喜びです。すっかり、ご機嫌なようすで、肩をゆらして
「実はな、わしも、化けているのじゃよ。おまえには
ほんとうの姿を見せてやろう」
と 言いました。             (つづく)
Tanokyu3

| | コメント (9) | トラックバック (0)

2009年10月20日 (火)

徳島の伝説「たのきゅうさん」その1

今回のお話は、落語で有名な楽しいお話ですが、もとは徳島の伝説です。
こちらを、ぷりん流に書き直してみました。

むかし、阿波の国の田能村(たのむら)というところに
久兵衛(きゅうべえ)という男がおりました。
たいそうな芝居好きで、旅回りの一座なぞがやってきますと、
ごはんも食べずに飛んでゆきます。
芝居がはねれば、見よう見まねの ひとり稽古。
気分は、すっかり役者になってしまいました。
そして、とうとう,百姓の仕事をほおりだし、
たったひとりのおっかさんまで、ほおりだし、
「田能久一座」を旗揚げ。
風のふくまま あちこちで 芝居をして まわるようになりました。
ところが、この一座、どこへいっても 評判を とるものですから、
そのうち 「たのきゅうさん、たのきゅうさん」と
引っ張りだこに なったそうです。

そんなある日。
高松のご城下で 芝居をしていたときのことです。
急ぎの飛脚がやってきました。
なんと、おっかさんが重い病気で 明日をもしれぬという知らせです。
すると、たのきゅうさん。忘れたつもりのおっかさんの、
しわくちゃ顔が、ありありと浮かんできました。
目がしばしばしてきます。
「許してくれなぁ、待っててくれなぁ」
おおあわてで、つづらに芝居道具をつめこむと、
とっとこ、とっとこ、走り出しました。
めざすふるさとの村まで、峠を みっつ 越えなくてはいけません。
ひとつ越え、ふたつ越え、あとひとつというところで、
日はくれてきました。
たのきゅうさんは、それもかまわず、とっとこ、とっとこ、
茶屋の前を 通り過ぎます。
と、そのとき うしろで ぶつぶつとつぶやく声。
ふりかえると、店のばあさんが、手をあわせています。
「どうぞ、あの旅のお人が うわばみに食べられませんように」

「やや!この峠にはうわばみがいるのかな」
たのきゅうさんは、青くなりました。
                                (つづく)
Tanokyu1

| | コメント (13) | トラックバック (0)

2009年10月18日 (日)

「浮世絵でつむぐ江戸物語」その5

10月16日(金)文京シビックセンターでの
朗読会「浮世絵でつむぐ江戸物語」。
無事、終了いたしました。
満員御礼、大きな拍手!ありがとうございました。

公演のようすをお伝えしたいのですが、できない。。。
実はわたくし、じっくり見ることができなかったのです。
とほほ。。。というのは、「満員御礼」なので、自身は立ち見。。。
遅れていらした方のお相手。。など。
せめて、ロビーでの絵の展示の様子を思うのですが、
それもできない。と、いうのは、皆様とお写真にはたくさん
はいったのですが、自分のカメラでは一枚も撮る時間が
なく。。。掲載できない。
その上、お花、お菓子などとお心ざしをたくさん戴きました。
なのに、なのに。。。それをもちながら、ロビーをくるくる
ごあいさつまわりしているうち、気持ちが高ぶって、
「これはどなたからのであったのか?」わからなくなって
しまいました。わぁ~ん、お許しください。
この場ですが、ひたすらおわびします。申し訳ありません。
でも、この朗読会に参加できたことで、たくさんの方に
絵を見ていただけました。
幸せです。ありがとうございました(涙)
3
910×652
されど、反省点も あります。
お越しいただけた方からは、感想のお言葉やメールなど、
いただきました、それをふまえて2点。
まずは、展示について。画廊ではないので、シビックの備品である
パーテーションを使用したのですが、センスのよいものではないので
「見せ方」として稚拙になってしまいました。
照明をいれていただいて、だいぶ改善したのですが、
プロとしてはちと、恥ずかしい。しかも、「朗読会」とはいえ
ご負担をかけて絵を見せたわけですから、申し訳ない気持ちが
のこります。ごめんなさい。
次に公演のスクリーン映像について。
もう少し 絵を入れた展開にしたかったのですが、展示の絵に手が
かかってしまい、まずは、時間が足りなかった。
かといって、むずかしかったのは、絵をいれすぎた場合、視線は映像に
いってしまい朗読家にスポットがあたらない。朗読を活かしたかたちでの
絵の工夫が必要になってくるわけですが、その裁断をする時間と
演出家にそれを提案する時間が、ありませんでした。
ですから「絵を見る」感覚でいらしたお客さまには、
少し物足りない思いをさせたと思います。
こちらも ごめんなさい。

それでも、朗読も鼓とピアノの合奏もすばらしかった!十分楽しめた!
と、ご感想をいただきました。とても、うれしいです。
ありがとうございます。
私も絵描きとして、めずらしい貴重な経験ができました。
舞台にかける役者さんたちの情熱を垣間見られたことは
新鮮でした。Voicekさんには、ほんとうにお世話になりました。
感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
2
Photo

| | コメント (16) | トラックバック (1)

2009年10月15日 (木)

「浮世絵でつむぐ江戸物語」その4

いよいよ明日 10月16日(金)18時30分より、文京シビックセンターにて
朗読会「浮世絵でつむぐ江戸物語」が開催です。

先日、舞台稽古を見てまいりました。
若手の語り部たちも、ぐんと上達していていました!
みなさん熱心にお稽古を積んできたのでしょうね。
大きな口、大きな声で、にこにこと語ります。

さて、この若い語り部たちが、朗読するの「江戸のはなし」は
加納一朗先生が学研から出されたものです。
Photo
加納先生は、「スーパージェッター」の主題歌の作詞、脚本を
手がけられた方で、こうした児童書も多いのですが
推理小説でも、有名な方です。「ホック氏の異郷の冒険」では
日本推理作家協会賞を受賞されています。
今は「あやかし同心」シリーズが店頭にならんでいます。
わたしは、何度かお会いしているのですが、いかにも温厚なご風貌。
寡黙でらっしゃるのに、時々会話のなかに ブラックジョークを
しのばせたりなさるの。。。油断できません(笑)
16日は会場にいらしてくださるので、若手語り部たちも
いっそうはりきっています。
2 652×910
そして、はじめて聞いた「鼓」と「ピアノ」の合奏。
堅田喜三代が「いよーぉ!」ぽん、ぽん、ぽん。。。とはじめると、
伊東光介のピアノがするすると寄り添っていく。と、次は
交互に演奏。会話しているようです。と、。。。しだいに
がぶり四つ?ふたりの音は激しくたたきだされ、ぶつかりあいます。
びっくり!世の中にこんなものがあったのね。
伊東氏に聞けば、すべてアドリブだそうです。
彼には、見たり聞いたりするものが、すらすらと音楽になって
浮かんでくるらしい。。
ですから、当日は、また別物とか。。どうなるのでしょう???

というわけで、おかげさまで
チケットは完売です!ありがとうございました。
皆様のお越しをスタッフ一同、心より
お待ち申し上げております。
では、明日、会場で!

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年10月13日 (火)

月を愛する映像師

彼は、桜を愛する。月を愛する。
そしてそのふたつがもつ「せつなさ」に「同化」してしまうような人だ。
映像作家「柴山知久」と知り合ったのは
もう5年ぐらい前だけど、その笑顔が、少し泣いたように
見えるのは、今もかわらない。
Photo
彼とは、「民話」や「童謡」をはじめ、「中原中也」も作った。
東京大空襲を題材にした「平和絵本」も作った。
わたしの絵のほとんどを、彼が映像におとしこんでくれている。
ずっと、一緒にやってきたけれど、叱られたことがない。。。
いつもやさしい人だ。

されど、彼本来の個性は、こちらのDVDに集約されていると
思う。
Photo_2
彼が実は、秘めている 「情念」を「月」に映しこんだような作品だ。
しめやかだった月が、あるとき 生き物のように呼吸をする。
清らかだった光が あるとき 狂ったように笑う。
その声は、なまめくときもあれば、絶望に暴れるときもある。
彼のなかの情念が、まるで糸車のように ぐるぐる、ぐるぐる
まわっている。。。そんな映像だ。
私は、はじめてこれを見たとき、彼の心の叫びが 乗り移ってくるようで
つらくなってしまったのだけど、 それでも惹かれたのは、
そこに「品」があるから。。。美しいです。

さて、今回の公演「浮世絵でつむぐ江戸物語」では、このDVDの中から
華やかな部分をぬきだして、オープニングといたします。
Photo_3
こちらに、私の絵も加えて 江戸を表現します。
Photo_4
どんなふうになるのかしら???
それは、彼の頭のなか。。。

さて、月を愛してきた彼ですが、今、彼の心には もっと愛してやまない
月が映っています。
この月は、これからの 彼の作風に どんな光をさすのでしょう?
Ryoga
愛息「涼月(りょうが」くん。まだ、ふたっちゅです。

| | コメント (12) | トラックバック (0)

2009年10月11日 (日)

映像紙芝居「ふたつの赤い月」

以前、こちらの「カテゴリー」で描いた「ふたつの赤い月」。。
みなさん、ご記憶にあるでしょうか?
静岡の婆裟羅山にまつわる伝説です。
かよわい姉妹が、父の仇を討つため 一所懸命、弓の稽古。
そして、みごとおろちを退治。本懐を遂げるお話です。
このだび、これを映像におとしこんで見ました。
新たな絵も加えて、いっそうパワーアップ!です。
いわゆるアニメのように動くのではなく
ゆったりと、画面が展開していくカンジなので
「映像紙芝居」と命名しました。
Photo
新訳昔話 映像紙芝居「ふたつの赤い月」

アニメというのは、展開がはやく、思わず引き込まれていく、
楽しさがあります。でも、見る側が、完全に受身になってしまうもの
でもあります。
それに対して、「紙芝居」の楽しさというのは、川に浮かんでいる
桃の一枚の絵から、「どんぶらこ、どんぶらこ」と桃が流れていくさまを
知らず知らず、実は自分で想像していける楽しさだと思うのです。
わたしは、この「映像紙芝居」を子供たちに見せたいなぁと
思っています。
というのは、ここから、姉妹の表情や、おろちの暴れるさまなど、
自分の心のなかで発展させて、お話をふくらましていく力、想像力を
身に着けることは、子供にとって、とても大事なのでは?と
考えたりするからです。

さて、この実験的作品、読んでくださったのは、おなじみの
朗読家「飯島晶子」さん。
そして、映像をつくってくださったのは、「柴山知久」さん。
いったいどんな人なのか?
わたしも「月」が好きで、よく絵の題材にしますが、
彼も「月」をこよなく愛する人です。
彼については、次の記事でくわしく書きますね。お楽しみに!

「映像紙芝居」はこちらをクリック。
目次がでてきたら、少し下へスクロール。そして、
この絵をクリックです。
6

| | コメント (17) | トラックバック (0)

2009年10月 7日 (水)

「浮世絵でつむぐ江戸物語」その3

朗読会「浮世絵でつむぐ江戸物語」もいよいよ開催間近となりました。
10月16日(金)18時開場、18時30分開演。
場所は文京シビックセンターです。
演目のさいごは「鼓くらべ」というお話。
こちらも山本周五郎の小説です。どんなお話か?
少しご紹介させてくださいね。

時は江戸の世。加賀の国森本で一番の絹問屋に たいそう美しい娘が
おりました。名は「お留伊(るい)」。年は15になります。
彼女は、毎日 鼓の稽古に余念がありません。
それもそのはず。もうすぐ金沢のお城で「鼓くらべ」があり、
お留伊もお城にあがるのです。。
ぽん、ぽん、ぽぉん。鼓の音色はゆるみなく張り切って、
とうとうとあたりにこだましています。お留伊は ぜひにも
一番の賞をとるつもりです。

そんなある日のこと。庭先に身なりの貧しい老人が あらわれました。
あまりにも見事な音色に惹かれ、まぎれこんでしまった、といいます。
「旅絵師」だという老人は、なぜか、ふところに左手をかくしています。
ともあれ、その日から、老人は毎日のように鼓を聴きにやってきました。
お留伊と親しく話しもかわすようになります。
されど、左手をふところにから出すことは、決してありませんでした。

そして、おおつもごりの日。
庭先にやってきたのは、老人ではなく、木賃宿の娘。
老人が重い病気になり、さいごにお留伊の鼓を聴いて死にたいと
申しているといると告げます。
それを聞いたお留伊。なんだかとっても誇らしい気持ち!
きたない宿に出向いてやります。
すると、老人は言うのです。
「お譲様。お城にあがるのは、おやめくださいまし。
優劣を競うなど、おやめくださいまし。
音楽とは もっと美しいものでございます。」

そして、場面は一転。金沢城。「鼓くらべ」がはじまっています。
順番を待っているお留伊はふるえています。気後れではありません。
聞こえてくる音色は、どれも、彼女を恐れさせるものではありませんでした。
お留伊は、おのれが一番の賞をとれることを 確信して
その感動にふるえているのです。

老人の言葉は、彼女の心に何も響かなかったのでしょうか?
そして、かくされた左手には、どんな秘密があるのでしょう?

続きは、会場でのお楽しみにさせてくださいませ。
朗読は飯島晶子。エレガントな声色で、老人とお留伊のやりとりを
演じてくれるでしょう。
堅田喜三代の鼓が、みなさまの心に、お留伊の心情を響かせて
くれましょう。
チケットは、あと30枚もありません。いらしてくださるつもりの方は、
どうか お早めにこちらにご予約くださいませ。
Photo
こちらの絵は17時30分より、ロビーにてご覧になれます。(910×910)

| | コメント (10) | トラックバック (0)

2009年10月 5日 (月)

紫衣の尼君の御肌

去る9月29日(火)に麹町倶楽部主催の「歌会」に
行ってまいりました。
こちらは「五行歌」といって、歌人「草壁焔太」が提案した歌の
形式。短歌でもなく俳句でもなく、「五行」でまとめる詩です。
わたしは、ひとつき前、アルキメデスさんのお誘いで
この歌会を見学。
今回は作品をもっての初参加です。

参加者投票の結果、今回の一席のお歌はこちら。
Photo
秋茄子を 
素揚げれば
紫衣(しい)の
尼君の
御肌(みはだ)のよう

こちらを歌われたのは、関口有美さん。
新参者のわたしは、まだお話もしたことないのですが、
わたしもこちらに投票いたしました。
この「なす」に対する発見は、ほんと 斬新です。
作者は、なすを 半分に切る。
すると。。。なるほど、なるほど、尼姿に見えますね。
それを さっと 油に通す。
白い実に油がうっすらのって、いっそう艶やかです。
食卓を想像すると、おいしそうですが
「尼」にたとえると、その「ストイックな環境」と「油」の
の組み合わせで、何か秘密のにおいがするような。。。
「紫」という高貴な色がいっそう それを妖艶にさせます。
好みの歌です。

さて、こちらは 3席にもはいらなかった わたしの歌です。
Photo_2
地すべりする 心に
立つ 曼珠紗華
頭(こうべ)あげ 見る
こうこうとした

赤い月

ここのところ、展覧会にむけて
いっそう「引きこもり」の毎日でした。
「良いものが描けるはず」という自信と
「人はなんというだろう?」という不安のなかで
心が右往左往してしまいます。でも。。
「しっかりやらなければ!」と自分をはげまします。
で、つい、こんな歌になりました。
でもこんな心の波立ちを
詠んでみるのも「歌」かもしれません。

歌会でこの歌にいただいたコメントはこちらです。

| | コメント (14) | トラックバック (0)

« 2009年9月 | トップページ | 2009年11月 »