« 静岡の伝説「ふたつの赤い月」その1 | トップページ | 静岡の伝説「ふたつの赤い月」その3 »

2009年6月27日 (土)

静岡の伝説「ふたつの赤い月」その2

弓の名人には ふたりの むすめが おりました。

ふたりは 風のたよりで、父の最期を 知りました。

妹が 泣きます。「くやしい。とうさんが やられるなんて。」

姉も 泣きます。「きっと、かたきを うちましょう。」

ふたりは、その日から ひたすら 弓のけいこに はげみました。

Photo 

一年たつと、うさぎや 鹿や 熊も 仕留められるように なりました。

それを ささげて、ふたりは 山の神様に 祈ります。

「どうか、かたきを うたせてください。」

二年たつと、飛ぶ鳥も しとめられるように なりました。

それを ささげて、ふたりは 山の神様に 祈ります。

「どうか、悪い おろちを うたせてください。」

三年たつと、矢は岩をも 通すように なりました。

岩を いただきに 祭って 山の神様に 祈ります。

「明日、かたきを うちに まいります。どうか お守り ください」

Obi2_2

その晩のことです。ふたりは、同じ夢を 見ました。

岩の上に 神様が すわっています。

「おまえたちに 力を さずけてやろう。

さあ、目を 閉じなさい」

言われたとおり、目を 閉じると、

神様は ふたりの まぶたを そうっと なでました。

「これで、おまえたちは 目を 閉じても

見たいものを 見ることが できる」

翌朝、ふたりは おろちのいる 婆娑羅山へ むかいました。

5 つづく

|

« 静岡の伝説「ふたつの赤い月」その1 | トップページ | 静岡の伝説「ふたつの赤い月」その3 »

5百物語」カテゴリの記事

コメント

娘なんですね。男の子ではないところが、興味深いです。
それにしても、ぷりんさんの絵はすごいですね。
今回の絵は、神様の手に、子供はとても興味を持っていました。
“透明の手だ~”と喜んでいましたcoldsweats01
ますますぷりんさんファンになっていきますheart02

投稿: せりなずな | 2009年6月28日 (日) 19時47分

cloverせりなずなさん
なおくんにおもしろがってもらえて、
嬉しいです。こんど、せりなずなさんと、
なお画伯との合作を見せてね。

私も「このお話の「姉妹」というところに
惹かれました。美人姉妹は絵になるので、
お話も少しロマンチックになりますよね。
さて、次回は、おろちが、大暴れです。
テンポのよい文章づくりが、むずかしい。。。

投稿: ぷりん | 2009年6月29日 (月) 09時59分

うまいなあ。お話は天から降ってくるのでしょうか。
夢に出てくるのでしょうか。
つづきが楽しみ( ^~^ )/

投稿: アルキメデス | 2009年6月29日 (月) 22時18分

eyeアルキメデスさん、おかえりなさい。
北海道はいかがでしたか?

お話づくりは、楽しいですよ。
でも、ブログはテンポがはやいので、ちょっと
大変。でも、たくさんたまったら、本にでも
してみたいな。とがんばっています。

投稿: ぷりん | 2009年6月30日 (火) 05時27分

おはようございます。
最後の絵のバックの赤、赤の上の色使い、思わず見とれてしまいました。

投稿: aoba | 2009年7月 1日 (水) 07時57分

snailaobaさん
どうも、ありがとう。
赤はとても好きな色です。
いつも、どこかには、いれてしまします。
まいまいちゃんの連載、いつも楽しみにしています。
また、遊びにゆきますね。

投稿: ぷりん | 2009年7月 1日 (水) 18時27分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1204961/30299604

この記事へのトラックバック一覧です: 静岡の伝説「ふたつの赤い月」その2:

« 静岡の伝説「ふたつの赤い月」その1 | トップページ | 静岡の伝説「ふたつの赤い月」その3 »